ECサイト運営に必要なKPI一覧|売上向上につながる重要指標を解説
ECサイトの売上を伸ばすためには、定期的に現状を数値で把握し、改善策を考えて実行する必要があります。その際に役立つのがKPIです。
ECサイト運営では、アクセス数や購入率など、さまざまなデータを確認できます。
しかし、数値を確認するだけでは売上向上にはつながりません。
重要なのは、目標達成に必要な指標を設定し、継続的に分析・改善することです。
本記事では、ECサイト運営で確認したいKPIの一覧や設定方法、改善のポイントについて解説します。
▼ ECサイトにおけるKPIとは
KPIとは「重要業績評価指標」のことで、最終目標を達成するための進捗を測る指標です。ECサイト運営では、売上だけではなく、アクセス数や購入率などさまざまな数値を確認しながら改善を進めます。
KPIを設定することで、どこに課題があるのかを把握しやすくなり、具体的な改善施策を検討できます。売上向上を目指すためには、KPIの考え方を理解しておくことが大切です。
・KPIとKGIの違い
KPIと似た言葉にKGIがあります。2つの違いは以下の通りです。
| KPI (重要業績評価指標) | 最終目標を達成するための進捗を測る指標 |
| KGI(重要目標達成指標) | ECサイトが最終的に達成したい目標 |
つまり、KGIを定めたうえで、KPIを計測して目標をどのくらい達成したと判断します。
例えば、「年間売上1億円」「利益率10%達成」などをKGIと設定し、KPIである月間セッション数やCVR、リピート率などを確認し、KGI達成に向けて順調に進んでいるか、それとも改善が必要かを判断します。
KGIだけでは改善すべきポイントが分かりません。しかし、KPIを設定することで、売上が伸びない原因を分析しやすくなる点が特徴です。
ECサイトを運営する際は、KGIとKPIをセットで管理することが重要です。
・ECサイト運営でKPIが重要な理由
ECサイトでは、多くのデータを取得できます。
アクセス数が増えているのか、商品ページが閲覧されているのか、購入率は改善しているのかなど、数値をもとに現状を把握できます。
その数値を活用するために必要なのがKPIです。
KPIを設定していなければ、データを見ても「売上が下がった」という結果しか分かりません。
しかし、KPIを確認すれば、「アクセス数は増えているがCVRが低い」「客単価が下がっている」など、原因を特定しやすくなります。
課題を数値で把握できれば、広告の改善や商品ページの見直しなど、具体的な施策につなげられます。継続的にKPIを確認しながら改善を繰り返すことが、ECサイト運営には欠かせません。
▼ ECサイト運営に必要なKPI一覧
ECサイトでは、目的に応じて確認すべきKPIが異なります。
集客状況を確認したい場合と、売上を改善したい場合では、見るべき指標も変わります。ここでは、代表的なKPIをカテゴリごとに紹介します。
以下に代表的なKPIを一覧にまとめました。まずは全体像を把握してから、それぞれの指標を確認していきましょう。
| KPIの種類 | 内容 |
| 集客に関するKPI | PV数セッション数UU(ユニークユーザー) |
| 購買行動に関するKPI | CV数 CVR カート投入率 |
| 売上に関するKPI | 平均客単価注文数 |
| 顧客育成・リピートに関するKPI | リピート率LTV(顧客生涯価値) |
| 広告運用に関するKPI | CPAやROAS |
・集客に関するKPI
集客に関するKPIとは、ECサイトへどれだけユーザーを集客できているかを把握するための指標です。
代表的なKPIには、PV数、セッション数、UU(ユニークユーザー)数があります。
PV数はページが閲覧された回数、セッション数はサイトへの訪問回数、UU数は訪問したユーザー数を表します。
これらの数値を確認することで、SEOや広告、SNS施策が成果につながっているかを判断できるでしょう。
アクセス数が少ない場合は集客施策を見直し、アクセス数は多いのに売上が伸びない場合は、商品ページや導線に課題があると判断され、見直しが求められます。
アクセス解析ツールを活用し、どこで離脱しているのかを確認することが重要です。
・購買行動に関するKPI
購買行動に関するKPIとは、ユーザーが商品を購入するまでの行動を分析するための指標です。
代表的なKPIには、CV数、CVR、カート投入率があります。
CV数は購入や問い合わせなどの成果件数、CVRは訪問者のうち購入した割合を示します。また、カート投入率は商品ページを見たユーザーがカートへ商品を入れた割合です。
これらの数値を分析することで、「商品ページは見られているが購入につながっていない」「カートに入れても購入されない」といった課題を発見できます。
改善策としては、商品説明の充実やレビューの掲載、購入導線の見直しなどが効果的です。
・売上に関するKPI
売上に関するKPIとは、最も指標にされやすい売上に直結する数値です。
売上高は最も重要な指標ですが、それだけでは課題は分かりません。平均客単価や注文数なども合わせて分析することで、改善点を見つけやすくなります。
売上高だけではなく、平均客単価や注文数も重要なKPIとなります。
平均客単価が低い場合はセット販売や関連商品の提案、注文数が少ない場合はキャンペーンや広告施策の見直しが必要です。
売上だけを見るのではなく、それぞれの数値を組み合わせて分析することで、売上向上につながる改善策を検討できます。
・顧客育成・リピートに関するKPI
顧客育成・リピートに関するKPIは、とても重要な指標として注目されています。
新規顧客を獲得するだけでは、安定した売上は期待できません。
ECサイトでは、既存顧客に継続して利用してもらうことも重要です。
代表的なKPIとして、リピート率やLTV(顧客生涯価値)があります。
リピート率は再購入した顧客の割合、LTVは一人の顧客が長期間にもたらす利益を示します。
これらの数値を改善するためには、メールマーケティングやポイント制度、会員向けキャンペーンなどの施策が有効です。
・広告運用に関するKPI
広告を運用しているECサイトでは、広告効果を測定するKPIも重要です。
代表的な指標として、CPAやROASがあります。
CPAは1件の成果を獲得するためにかかった広告費、ROASは広告費に対してどれだけ売上を得られたかを示す指標です。
広告費だけを見るのではなく、CPAやROASを継続的に分析することで、費用対効果の高い広告運用を実現できます。
▼ ECサイトのKPI設定手順
KPIは、重要な指標である一方、やみくもに設定しても十分な効果は得られません。最終目標から逆算し、適切な指標を設定することが重要です。
ここでは、ECサイト運営で成果につながるKPIの設定手順を紹介します。
・ECサイトの目標(KGI)を設定する
KPIを設定する前に、まずはECサイトの最終目標となるKGIを設定しましょう。
KGIには、「年間売上○○円」「利益率○%」「新規顧客○人獲得」など、具体的な数値目標を設定することが大切です。
KGIが曖昧なままでは、どの数値がどれだけ不足しているのか、何を改善すればよいのか判断できません。
売上拡大や利益向上など、自社が目指すゴールを明確にしたうえでKPIを設定しましょう。
・KPIを設定する
KGIを決めたら、その達成に必要なKPIを設定します。
例えば、売上向上を目標とする場合は、セッション数やCVR、平均客単価などが重要なKPIになります。
一方、新規顧客獲得を重視する場合は、広告経由のCV数やCPAなどを重点的に管理する必要があります。
KGIとの関連性を意識しながら、自社に必要なKPIを選定しましょう。
・KPIの目標値を決める
KPIは設定するだけでは意味がありません。
過去の実績や業界平均を参考にしながら、達成可能な目標値を設定することが重要です。
現実とかけ離れた数値を設定すると、運用担当者の負担が大きくなり、改善につながらない可能性があります。
一方で、簡単に達成できる目標では十分な成果は期待できません。
はじめて設定する場合は、同じような商品やサービスを扱っているサイトの数値を参考にしてもいいでしょう。
自社の状況に合わせて、適切な目標値を設定することが大切です。
・定期的に分析・改善を行う
KPIは一度設定したら終わりではありません。
定期的に数値を確認し、改善施策へつなげることが重要です。
例えば、CVRが低下している場合は商品ページを改善し、リピート率が低い場合はメールマーケティングやキャンペーンを見直すなど、数値に応じた対策を実施します。
どのくらいの頻度で改善を行うかは自由ですが、毎週・毎月など、確認するタイミングを決めて継続的に分析すると改善しやすくなるでしょう。
PDCAサイクルを継続的に回すことで、ECサイト全体の成果向上につながります。
▼ KPI運用で失敗しやすいポイント
KPIは正しく運用しなければ、十分な効果を得られません。
ここでは、ECサイト運営でよくある失敗例を紹介します。
失敗例を把握しておけば、失敗を事前に防ぐことができるでしょう。
・ KPIを増やしすぎる
多くの指標を管理すると、分析に時間がかかり、本当に重要な課題を見失う可能性があります。
KPIは、KGI達成に必要な指標へ絞ることが大切です。
まずは売上へ大きく影響する指標から管理し、必要に応じて追加していきましょう。
特に、はじめてKPIを定める場合は、2~3の数値を集中して管理するのがおすすめです。
・数値を追うだけで改善施策につなげていない
KPIは確認することが目的ではありません。
数値を分析し、改善施策を実行して初めて成果につながります。
例えば、アクセス数が減少している場合はSEOや広告施策を見直し、CVRが低い場合は商品ページや購入導線を改善するなど、具体的な行動へ結び付けることが重要です。
数値を追うだけで満足してしまうケースは決して珍しくありません。
数値を把握したら、それをまずは分析し、売上改善に活用しましょう。
・現実的でない目標を設定している
高すぎる目標は、現場のモチベーション低下につながる可能性があります。反対に、低すぎる目標では十分な成果は期待できません。
過去データや市場環境を参考にしながら、達成可能でありながら成長につながる目標を設定しましょう。
▼ KPI改善に課題を感じたら外部パートナーの活用も検討しよう
KPI改善は、データ分析だけではなく、改善施策の実行まで含めて取り組む必要があります。
社内だけで対応が難しい場合は、外部パートナーの活用も有効な選択肢です。
ここでは、ECサイト運営代行会社を利用するメリットなどをご紹介します。
なお、ECサイト運営代行会社によって対応範囲は異なるため、依頼前にサービス内容を確認することも大切です。
・自社でKPI改善は難しい場合も多い
ECサイト運営では、商品登録や受注対応、広告運用など、多くの業務を同時に進めなければなりません。
そのため、KPI分析まで十分な時間を確保できない企業も多いでしょう。
また、分析方法が分からず、課題を把握できない場合も珍しくありません。
このような場合は、EC運営代行会社をはじめとする専門知識を持つ外部パートナーへ相談することで、効率よく改善を進められます。
・ECサイト運営代行業者に依頼できること
ECサイト運営代行業者では、KPI分析だけではなく、売上向上につながる施策全体を支援しています。
具体的には、アクセス解析や広告運用、SEO対策、商品ページ改善、CRM施策などを依頼できます。
また、定期的なレポート作成や改善提案を受けられるため、自社だけでは気付きにくい課題も発見しやすくなります。
運営リソースが不足している企業や、より高い成果を目指したい企業は、専門業者のサポートを活用することも検討してみましょう。
▼ まとめ
ECサイト運営では、売上だけを見るのではなく、KPIを活用して課題を把握し、継続的に改善することが重要です。
集客や購買行動、売上、リピート率、広告運用など、それぞれの指標を分析することで、成果につながる改善施策を実施できます。
また、KPIは設定して終わりではありません。定期的に数値を確認し、PDCAサイクルを回しながら改善を続けることが、売上向上への近道です。
社内だけでKPI分析や改善が難しい場合は、ECサイト運営代行業者などの外部パートナーを活用することも有効です。自社に合った運用体制を整え、継続的な改善を行いながら、成果につながるECサイト運営を目指しましょう。
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