検索エンジン経由の流入が減っている本当の理由とは?「検索されない時代」にECサイトが生き残るためのコンテンツ再設計
近年、検索エンジン経由のアクセス数が減少し、従来のSEO対策だけでは集客が難しいと感じているECサイトの運営者も多いのではないでしょうか?
検索エンジン経由の流入が減っている理由には、AI検索の普及やSNS・動画を活用した情報収集の広がりなど、消費者の検索行動の変化があるといわれています。
そのため、今後は検索順位の向上だけでなく、顧客との接点を増やし、購入につながるコンテンツを提供することが重要です。
この記事では、ECサイトの検索流入が減少している理由や事業への影響を解説します。
▼ ECサイトの検索エンジン経由の流入が減少している理由

検索エンジンからの流入が減少する背景には、AI検索の普及や消費者の情報収集方法の多様化などがあります。
ここでは、ECサイトの集客に影響する主な変化を確認しましょう。
● AI検索の普及によるゼロクリック検索の増加
Googleの「AIによる概要(AI Overviews)」や生成AIサービスの普及により、検索結果やAIの回答だけで疑問を解決できるケースが増えました。
例えば、「コーヒーメーカーの選び方」と検索した場合、以前は複数のWebサイトを訪問して機能や価格を比較する必要がありました。
しかし、現在はAIが主な選び方や比較ポイントをまとめて表示することがあります。
特に、商品の特徴や選び方などを解説する情報系コンテンツは、AIの回答によってユーザーの疑問が解消されるケースが珍しくありません。
● SNSや動画プラットフォームへの検索行動の分散
商品を探す際に、Googleなどの検索エンジンだけでなく、InstagramやTikTok、YouTubeなどを利用する消費者もいます。
また、SNSで偶然見かけた商品に興味を持ち、そのまま購入を検討するケースも多いです。
このように、消費者と商品が出会う場所が増えたことで、検索エンジンだけを集客の中心に据える方法では、十分な接点を確保しにくくなっています。
● 検索結果の表示形式やGoogleのアルゴリズムの変化
Googleの検索結果には、通常のWebページだけでなく、広告やショッピング情報、AIによる概要など、さまざまな情報が表示されます。
そのため、ユーザーがECサイトを訪問する前に、商品の比較が可能です。
また、Googleは検索アルゴリズムを継続的に更新しています。
検索流入が減少した場合は、順位の変動だけでなく、検索結果の表示形式やクリック率の変化も確認することが重要です。
▼ 検索流入の減少がECサイトに与える影響

検索エンジンからのアクセスが減少すると、ECサイトの商品閲覧数や新規顧客の獲得機会にも影響する可能性があります。
具体的にどのような課題が生じるのかを解説します。
● 商品ページやコンテンツへのアクセス数の減少
検索結果からECサイトへ訪問するユーザーが減ると、商品ページや特集記事を見てもらう機会も少なくなります。
例えば、商品の選び方を解説する記事から商品ページへ誘導している場合、記事へのアクセスが減少すれば、商品を知ってもらう機会も減ってしまいます。
商品そのものに魅力があっても、ユーザーに存在を認識してもらえなければ、購入候補には入りません。
ただし、アクセス数が減少しても購入率が上がるケースはあるため、流入数だけで売上への影響を判断しないことも大切です。
● 新規顧客の獲得機会の減少
検索エンジンは、商品やブランドを知らないユーザーとの接点を作る重要な集客経路です。例えば、「一人暮らし向けの炊飯器」と検索したユーザーが比較記事を読み、初めて自社の商品を知ることもあります。
こうした検索流入が減少すると、すでにブランドを認知している顧客以外へ商品を紹介する機会が限られてしまいます。
検索以外の媒体でも商品を認知してもらえるよう、集客経路を増やすことが重要です。
● 広告への依存度が高まるリスク
自然検索からの集客が減ると、アクセス数を確保するためにWeb広告への投資を増やす必要が生じることがあります。
リスティング広告やSNS広告は、ターゲットに合わせて商品を訴求できる一方、継続的な費用がかかります。
広告だけに頼らず、自然検索やSNS、メールマガジンなど、複数の集客経路を組み合わせることが大切です。
▼ 検索されない時代に必要なECサイトのコンテンツ再設計5つのポイント

検索行動が変化するなかでは、従来の商品紹介やSEO記事だけに頼らないコンテンツ設計が求められます。
重要なのは、アクセス数を増やすことだけでなく、商品を知ったユーザーが安心して購入できる情報を提供することです。
ここでは、顧客の疑問を解消し、購入や継続利用につなげるための5つのポイントを紹介します。
1.商品情報だけでなく購入者の疑問に答えるコンテンツを作る
商品ページには、価格やサイズ、素材、機能などの基本情報だけでなく、購入前に生じやすい疑問への回答を掲載しましょう。
また、類似商品との比較や、利用目的に応じた選び方を紹介することも有効です。
実際に寄せられた問い合わせを参考にすると、顧客が求めている情報を把握しやすいでしょう。
2.独自のレビューや使用事例など一次情報を充実させる
一般的な商品説明だけでは、ほかのECサイトとの差別化が難しくなります。
そこで重要になるのが、実際の購入者によるレビューや使用事例、スタッフによる検証結果など、自社ならではの一次情報です。
商品のメリットだけでなく、使用する際の注意点や向いていない用途も紹介すると、購入後の認識のずれを減らせます。
3.AI検索に引用されやすい情報構造を整える
AI検索への対応では、商品やサービスに関する情報をわかりやすく整理することが重要です。
例えば、見出しで質問を示し、その直後に回答を記載すると、ユーザーも必要な情報を確認しやすくなります。
また、商品の価格や仕様、販売条件などを正確に掲載し、内容に応じた構造化データを設定することも検討しましょう。
4.SNSや動画と連携して顧客との接点を増やす
ECサイト内の記事だけでなく、SNSや動画を活用して商品の魅力を発信しましょう。
例えば、Instagramでは商品の使用シーンを写真で紹介し、TikTokでは短い動画で使い方を伝えるなど、媒体の特徴に合わせた発信が考えられます。
YouTubeで商品の比較動画や詳しい使用方法を公開することも有効です。
SNSで商品に興味を持ったユーザーが、詳細を確認できるように商品ページへの導線も整えましょう。
ただし、すべての媒体を同時に運用する必要はありません。
ターゲットとなる顧客が利用している媒体を優先し、継続的に発信できる体制を作ることが大切です。
5.既存顧客との関係を深めるコンテンツを強化する
検索流入が減少するなかでは、新規顧客の獲得だけでなく、既存顧客との関係を維持することも重要です。
メールマガジンやLINE、会員向けコンテンツなどを活用し、購入後も顧客と接点を持ちましょう。
役立つ情報と商品案内のバランスを考え、顧客が継続して受け取りたいと思える内容を提供しましょう。
▼ ECサイトのコンテンツを再設計する際の注意点

コンテンツの再設計では、新しい検索環境への対応だけでなく、従来の集客施策とのバランスも重要です。
AI検索やSNSへの対応を急ぐあまり、既存コンテンツの品質や運営体制をおろそかにしないよう注意しましょう。
ここでは、取り組みを進める際に押さえておきたいポイントを紹介します。
● 従来のSEO対策をやめずに継続する
AI検索やSNSの利用が広がっても、検索エンジンは引き続き重要な集客経路です。
特に、商品名や型番、具体的な購入目的を含む検索では、検索結果からECサイトを訪問するユーザーもいます。
そのため、キーワード設計や内部リンク、ページの表示速度、スマートフォンでの使いやすさなど、基本的なSEO対策は継続しましょう。
新しいコンテンツを増やすだけでなく、すでに検索流入や購入につながっているページを維持・改善することも意識しましょう。
● AI検索への対応だけを目的にしない
AI検索での表示や引用を意識するあまり、ユーザーにとっての使いやすさや情報の価値を損なわないよう注意しましょう。
また、AI検索に引用されたとしても、必ずECサイトへの訪問や購入につながるとは限りません。
コンテンツを制作する際は、購入者が何を知りたいのか、どのような情報があれば安心して購入できるのかを優先しましょう。
● コンテンツの制作・更新体制を整える
コンテンツの再設計は、一度記事や商品ページを作成すれば完了するものではありません。
商品情報や価格、在庫状況などが古いままでは、ユーザーの信頼を損なうおそれがあります。
また、SNSや動画を活用する場合は、継続的な投稿や問い合わせへの対応も必要です。
そのため、制作担当者や更新頻度、情報の確認方法をあらかじめ決めておきましょう。
商品情報を管理する担当者とコンテンツ制作担当者が連携できる体制を整えることも重要です。
運営負担を考慮し、優先度の高いコンテンツから改善を進めましょう。
▼ コンテンツ再設計の効果を測定する方法

コンテンツを改善した後は、実際に集客や売上につながっているか確認する必要があります。
検索順位やアクセス数だけでは、コンテンツが購入にどの程度貢献しているか判断できません。
流入経路や顧客の行動も分析し、改善の効果を検証しましょう。
● 検索順位だけでなく流入経路やコンバージョンを確認する
Google Search ConsoleやGA4などを活用し、検索結果での表示回数やクリック数、流入経路別のアクセス状況を確認しましょう。
また、SNSやメールマガジンからの流入が増えているかも確認することが大切です。
あわせて、購入率や売上、顧客獲得コストなども分析しましょう。
アクセス数が少なくても購入率が高いコンテンツは、売上に貢献している可能性があります。
複数の指標を組み合わせて、施策の成果を評価することが重要です。
● 顧客の行動データを分析して改善につなげる
コンテンツの改善効果を確認する際は、ECサイトを訪問したユーザーの行動にも注目しましょう。
商品ページの閲覧状況やカート追加率、購入手続き中の離脱状況などを分析すると、購入までの過程にある課題を把握しやすくなります。
改善前後の数値を比較する際は、セールや広告配信などの影響も考慮し、継続的に効果を検証することが大切です。
▼ 自社での改善が難しい場合は外部委託も検討する

ECサイトのコンテンツ再設計には、SEO対策だけでなく、アクセス解析や商品ページの改善、SNS運用など、幅広い知識が求められます。
また、記事の制作や商品情報の更新を継続するには、一定の人員や作業時間も必要です。
自社だけで対応することが難しい場合は、ECサイトの運営支援を行う専門業者への外部委託も検討しましょう。
業者によっては、サイトの設計やコンテンツ制作、広告運用、効果測定まで一括して対応しています。
外部委託を検討する際は、対応可能な業務範囲やECサイトの運営実績、費用などを確認することが重要です。
また、すでにECサイトの運営を外部に委託している場合は、コンテンツの再設計や改善提案にも対応しているか相談してみましょう。
自社の課題や目的を明確にしたうえで、必要な業務を依頼することが大切です。
▼ まとめ
AI検索の普及や情報収集方法の多様化により、ECサイトを取り巻く集客環境は変化しています。
検索流入の減少に対応するには、従来のSEO対策を継続しながら、顧客の疑問に答えるコンテンツや独自情報を充実させることが重要です。
また、SNSや動画、メールマガジンなどを活用し、検索エンジン以外からも顧客と接点を持てる仕組みを整えましょう。
コンテンツの改善後は、アクセス数だけでなく、購入率や売上への貢献も確認する必要があります。
検索順位だけにとらわれず、顧客の購入判断を支援するコンテンツ設計を進めることが、安定したECサイト運営につながります。
ECサイト運営のお悩みはHATME株式会社へご相談ください
HATME株式会社では、ECサイトの立ち上げから運用代行、広告運用、SNS運用、売上改善コンサルティングまで幅広く対応しています。
「ECサイトの売上を伸ばしたい」「運用業務を効率化したい」「Shopifyや楽天市場、Yahoo!ショッピングへの出店を検討している」といったお悩みがございましたら、ぜひご相談ください。
これまで培ってきたEC運営ノウハウを活かし、お客様の課題やご予算に合わせた最適なご提案をいたします。


